はじめに
CMO Marketing OS Playbook の目的
マーケティングの現場では、施策は増えても学びが残らないことがある。担当者が変わると過去の判断理由が消え、KPI は更新されず、顧客の声は次の意思決定に使われない。AI や外部パートナーを使うほど、誰が何を判断したのかも曖昧になりやすい。
CMO Marketing OS Playbook は、この状態を避けるための共通知識である。マーケティングサイクル、12 知識エリア、用語集、参考文献を Markdown で管理し、人間と AI エージェントが同じ前提を読めるようにする。
目的は、個別手法を置き換えることではない。広告運用、SEO、CRM、ブランディング、価格設計などの既存知識を、組織が学び直せる形で接続することである。
想定読者
主な読者は次の通りである。
| 読者 | 読む目的 |
|---|---|
| CMO / 経営層 | マーケティングを事業判断・組織学習として設計する |
| マーケター | 個別施策を マーケティングサイクル と知識エリアに接続する |
| コンサルタント / パートナー | 支援先と同じ語彙で課題、仮説、成果物を扱う |
| AI エージェント | 判断基準、用語、参照先を共有したうえで作業する |
初見の読者は、すべてを一度に読む必要はない。まず本章、foundations/principles.md、foundations/cycle.md を読み、必要な知識エリアへ進む。
PMBOK との関係と差分
PMBOK は、プロジェクトを管理するための標準体系である。本書はその構造をそのまま移植しない。マーケティングは一度きりのプロジェクトではなく、顧客・市場・組織の変化に合わせて繰り返し更新される活動だからである。
継承するのは、知識を領域別に分け、プロセスと対応させる考え方である。具体的には、12 知識エリアを マーケティングサイクル(観測・データ収集 / 理解・分析する / 再構築 / 起動・実装する / 学ぶ)に接続する。
差分は、再構築 と 学ぶ段を明示する点にある。既存施策を続けるだけでなく、古い前提を再構築、結果を次の判断に書き戻す。この循環を中心に置く。
CMO Marketing OS(実行系)と Knowledge(知識系)の関係
本書は知識層である。概念、原則、プロセス、用語、参考文献を定義する。
CMO Marketing OS は実行系である。Web サービス、skill、agent、workspace、診断機能として、この知識を実務で使える形に落とし込む。参照先は /services/marketing である。
両者の責務は分ける。知識層は長く残る判断基準を書く。実行系は UI、ワークフロー、個別ツール連携を扱う。
改訂ポリシー
各章は frontmatter で状態を示す。
| フィールド | 値 | 意味 |
|---|---|---|
status |
draft |
草稿。構成や内容が変わる可能性が高い |
status |
in-review |
レビュー中。章の骨格はあるが未確定 |
status |
revised |
レビューを反映済み。最終確認前 |
status |
final |
安定版 |
visibility |
internal |
内部向け |
visibility |
public |
公開対象 |
status と visibility は独立である。final でも内部に留める章があり、draft を内部で読むこともある。読者は、章を引用・転載・公開する前に必ず frontmatter を確認する。
4 層モデル
各章は最大 4 層で構成する。
| 層 | 扱うもの | 置き場所 |
|---|---|---|
| L1 Strategy | 章の問題設定、戦略判断、原則 | 各章の overview |
| L2 Process | マーケティングサイクル × ITTO | 各知識エリアのプロセス節 |
| L3 Tactical | 媒体・チャネル・手法別の実務 | 章内のタクティカル節、またはサブファイル |
| L4 Tools | 個社製品や SaaS の詳細 | ../tool/ |
ツール仕様は変化が速い。そのため、本体には長く書かず、knowledge/marketing/tool/ に逃がす。執筆規約の詳細は ../../base/authoring-conventions.md を参照する。
本書の読み方
- マーケティングサイクル から入りたい場合 →
foundations/cycle.md - 特定の知識エリアを調べたい場合 →
README.mdの Part 2 目次 - 機能対との連携を見たい場合 →
cross-cutting/playbooks/ - 用語を引きたい場合 →
../glossary/glossary.md - テーマから逆引きしたい場合 →
../../base/INDEX.md
今後の拡張論点
- PMBOK 7th edition の "原則 + パフォーマンスドメイン" 構造への接続をどこまで明示するか
- 知識層の日本語表示を「ナレッジ」「知識ベース」「標準ガイド」のどれに寄せるか
- 想定読者に、非マーケ職の経営メンバーをどこまで明示的に含めるか