マーケタースキルマップ
マーケターのスキルを「広告」「SEO」「SNS」のように施策名で列挙すると、流行のたびに陳腐化する。本ガイドでは 施策に依存しない 4 層 でスキルを整理する。
4 層モデル
| 層 | 内容 | 例 | 陳腐化のしやすさ |
|---|---|---|---|
| L1 思考の型 | 顧客理解・仮説・検証・学習サイクル | ICP 定義、JTBD、検証設計 | 低(10 年以上有効) |
| L2 領域知識 | ブランド・需要創出・計測・組織など | ポジショニング、需要生成、計測設計 | 中(3〜5 年で更新) |
| L3 戦術知識 | チャネル・ツール固有の知識 | Meta 広告、GA4、HubSpot | 高(1〜3 年で更新) |
| L4 ツール操作 | 各ツールの UI・API・ショートカット | 各管理画面、SQL、スプレッドシート | 非常に高(半年で変わる) |
学習投資は L1 > L2 > L3 > L4 の順で配分する。L4 の習熟だけを積み重ねると、ツールの世代交代でリセットされる。
スキル棚卸しのチェックリスト
L1〜L4 のそれぞれで、「説明できる/実行できる/教えられる」の 3 段階で自己評価する。
L1 思考の型
- 顧客の意思決定プロセス(認知 → 比較 → 購入 → 継続)を、自社プロダクトで具体的に描けるか
- 検証可能な仮説(条件 × 期間 × 期待値)を 3 つ以上書けるか
- 失敗した施策から、次に活かせる学びを 1 行で抽出できるか
- 数字を見て「次にどこを掘るべきか」を即答できるか
- 上流の事業 KPI と、自分の担当 KPI の関係を説明できるか
L2 領域知識
- ブランド・ポジショニング・需要創出・計測・組織のうち、得意領域を 2 つ以上挙げられるか
- 苦手領域でも、外部リソース(記事・書籍・専門家)にアクセスできるか
- 領域横断の論点(例: SEO と PR の重なり)を整理できるか
- 業界の主要フレームワーク(5 つ以上)を、使い分けまで含めて説明できるか
L3 戦術知識
- 担当チャネルで、主要 KPI と運用上の制約を説明できるか
- 担当外のチャネルでも、その特徴と限界を 1 段階深く語れるか
- ツール選定の判断軸(コスト・運用負荷・連携性)を持っているか
L4 ツール操作
- 担当ツールで、日次運用に必要な操作を独力でこなせるか
- レポート抽出を自動化/半自動化できるか
- 新しいツールを 1 週間で「使える」レベルまで習熟できるか
T 字型・π字型・櫛型
| 形 | 説明 | 向いている人 |
|---|---|---|
| T 字型 | 浅く広く × 1 つ深く | チャネル担当・スペシャリスト |
| π 字型 | 浅く広く × 2 つ深く | リーダー候補・職能転換期 |
| 櫛型 | 浅く広く × 多数の中深さ | プランナー・経営層 |
経営層に近づくほど 広さ と 抽象度 が重視され、深さは外部・チームに任せる比率が高まる。